MTGAデッキレシピ

青単アグロデッキの解説。

青単アグロ(Mono Blue Aggro)とは

青単テンポ(Mono Blue Tempo)とも。

自分の戦場の「島/Island」の数だけ強化される「大嵐のジン/Tempest Djinn」に代表される低コストで優秀なクリーチャーを、青の強みであるカウンターなどの優秀なサポートでバックアップして攻めていく攻撃的なデッキ。

同じく攻撃的な赤単と比べると連続火力では落ちるものの、各種インスタントや瞬足(インスタントと同じタイミングで発動できるクリーチャー)持ちが揃っているため守りが堅い。そのため相手のターンにできる行動が多く、必然的に相手ターンのマナ管理も重要。相手ターンにも干渉できるカードの多いMTGのシステムを学ぶにはうってつけのデッキタイプともいえる。

デッキの雛型自体は「ラヴニカのギルド」が発売される以前から存在していたが、パワーはあるものの安定性に難があるデッキという評価だった。

しかし、ラヴニカの献身で「プテラマンダー/Pteramander」を筆頭にこのデッキの戦略に合う優良カードを獲得したことで大幅に安定性が向上

その結果、2019年2月23~25日に開催されたMC(世界大会)では一躍トップメタの一角に躍り出た。その大会の優勝者の使用デッキでもある。

青単アグロのデッキレシピ例

MCクリーブランド2019優勝:Autumn Burchett

必要ワイルドカード数

メインデッキ

神話レア0、レア5(内、土地0)、アンコモン23、コモン13

サイドボード

神話レア1、レア3、アンコモン4、コモン6

青単アグロのキーカード

大嵐のジン/Tempest Djinn

自分の場の基本「島/Island」の数だけ攻撃力が上がる飛行持ちクリーチャー。このカードを使うためにこのデッキは土地を島で統一している。

複数体並んで殴り続けるだけでゲームを終わらせることができるこのデッキのエース。

プテラマンダー/Pteramander

「ラヴニカの献身」からの追加カード。

1マナ1/1飛行という優秀な基礎スペックに加えて、順応で5/5というフィニッシャーサイズまで成長できるという序盤から終盤まで無理なく使えるカード。

従来の青単は「大嵐のジン/Tempest/Djinn」以外の明確なフィニッシャーが存在せず、ジンが存在しなければマナフラッド(マナが使いきれず余ってしまうこと)にも弱いという欠点を抱えていたが、その2つの問題を解決した。

執着的探訪/Curious Obsession

クリーチャーを強化し、更にそのクリーチャーがプレイヤーに戦闘ダメージを与えるとドローできる効果を持つエンチャントで、攻める際に強く、受けに回ると弱いカード。

青単の貴重なリソース獲得手段であり、青単はこれを付けて殴り続けるのをひとまずの目標とする。

魔術師の反駁/Wizard’s Retort

反駁は「はんばく」と読む。

どんな呪文も打ち消すことができる万能カウンターカード。ウィザードクリーチャーがいるとより軽く発動できる。

青単には「マーフォークのペテン師/Merfolk Trickster」や「セイレーンの嵐鎮め/Siren Stormtamer」等の軽量で優秀なクリーチャーが多数採用されているため、2マナでプレイする機会も多い。

呪文貫き/Spell Pierce

クリーチャー以外のスペルを対象として、そのプレイヤーがコストを払わないなら打ち消すことができるカウンター。

1マナと軽いのが最大の魅力で序盤戦から中盤戦にかけて非常に輝く1枚。

潜水/Dive Down

対象としたクリーチャーに呪禁(対戦相手がコントロールする呪文や能力の対象にならない)とヘルスの修正を与えるインスタント。

相手の除去に合わせてキーカードを守るのが主な仕事。

こちらも1コストと軽量であり、呪文貫きとカバーできる範囲が違うため相手にすると非常に厄介。

青単アグロの基本的なプレイング

青単アグロはアグロ(速攻型)ではあるが、瞬間火力が赤単ほど高くないため、自ターンにマナを使い切って返しのターンにクリーチャーを失ってしまうような形になると、パワー不足に陥りやすい

そのためゲーム全体を通して、相手ターンに妨害をするためのマナを残してターンを渡すことが重要になる

序盤

理想のスタート時手札は各種1マナクリーチャー、「執着的探訪/Curious Obsession」、島数枚に「呪文貫き/Spell Pierce」「潜水/Dive Down」あたりの軽量妨害スペルか。

初ターンはクリーチャーを出す。2ターン目以降は相手ターンの行動にインスタントや瞬足クリーチャーを発動できるように、1~2マナを余らせつつ「執着的探訪/Curious Obsession」を付けたり、2体目のクリーチャーを並べ戦線を拡大していく。

相手のターン終了時に余ったマナは「選択/Opt」でのドローに充てると無駄がない。

中盤

中盤以降は相手の土地も溜まり、闇雲に呪文を打ち消していてはこちらのカウンター手段が枯渇してしまう。そのため手札のインスタントを一定枚数保ちつつ、本当に打ち消すべき呪文を見極めるのが重要となる。

例えばクリーチャー主体のデッキならばフィニッシャーとなる大型クリーチャーの除去、白や黒がらみのデッキに関してはクリーチャー除去魔法の打ち消しを優先する。何はともあれ(自分のライフが削られすぎない限り)自分のクリーチャーを守ることが最優先。同じ青系統でもエスパーコントロール(青白黒のクリーチャーに殆ど頼らないデッキ)と異なりインスタントが有限であることを念頭において、用心深くプレイを進めたい。

注意点としては中盤以降はインスタントの打ち消し合戦の終わり以外、「呪文貫き/Spell Pierce」が腐りやすいこと(相手が2マナを払えば解消できてしまうため)。序盤に「魔術師の反駁/Wizard’s Retort」を使い切ってしまわない工夫が求められる。

終盤

島をたっぷり蓄えた状態の「大嵐のジン/Tempest Djinn」あるいは順応後「プテラマンダー/Pteramander」でライフを削り切ることを目的とする。

なおこれらのクリーチャーは共に飛行であるため、相手の飛行持ちあるいは到達持ちを予め除去しておく必要がある点に注意。

青単アグロのデッキ相性

有利

  • スゥルタイミッドレンジ(青緑黒):立ち上がりがゆっくりめなスゥルタイには、青単は干渉しやすい。ただし「野茂み歩き/Wildgrowth Walker」には殴り負けてしまうパターンが多いので、このクリーチャー関連への妨害を最優先としたい。
  • 荒野の再生:コンボに必要なマナが多く準備に時間がかかるので速攻とカウンタースペルに弱いという特徴を持つ。幸いなことに青単はこれら2つの要素を兼ね備えている。
  • ターボゲート(門):こちらも立ち上がりがゆっくりなため、序盤からフルパワーで動き出せて、後半戦用のカウンターを溜め込みやすい。全体除去の「燃え立つ門/Gates Ablaze」だけは何が何でも防ぎたい。

不利

  • 赤単アグロ:速攻性能の差で押し負けてしまうことが多い。更に赤単アグロは軽量除去の総数も多いため妨害が間に合わず「執着的探訪/Curious Obsession」付きのクリーチャーが定着しにくい。また、「ゴブリンの鎖回し/Goblin Chainwhirler」を通してしまうと軽量クリーチャー主体の戦線が崩壊してしまう。
  • 白単ウィニー:相手ターンにインスタントを低マナで使用したいのに相手の「徴税人/Tithe Taker」がぶっ刺さってしまう。また、全体バフが乗ると受けられず、ライフレースで負けてしまう。
  • イゼットドレイク(赤青):フィニッシャーの総数で単純に劣り、交換を強要されるだけで不利になる。また、軽量除去と飛行クリーチャーが多いので、序盤から足が止まりやすい。特に「大嵐のジン/Tempest Djinn」を1枚で処理できる「溶岩コイル/Lava Coil」がメインからフル投入されているのも厳しい。

青単アグロのMTGアリーナにおける構築難易度

★★★:非常に組みやすい

最低限の構築に必要なレアが「大嵐のジン/Tempest Djinn」1種、4枚だけで済むのが最大のメリット。

ただし、残りのカードの大半はアンコモンであり、比較的ワイルドカード交換をしやすいとはいえ、0から揃えるとなると少々時間がかかる。

「魔術師の反駁/Wizard’s Retort」に関しては、「ラヴニカの献身」ドラフトで嫌というほど手に入る「思考崩壊/Thought Collapse」である程度代用可能なため、つなぎに使える。

このように代用カードで穴埋めできる要素も多いのでひとまず組んでみるのも悪くはない。

MTGアリーナにおける青単アグロのカスタマイズ

BO1(一本勝負)の構築戦やランク戦においては、より広範囲のデッキに対抗するため通常ではサイドボードに入るカードの採用も検討される。対応範囲を広げると純粋なアグロとしての性能は下がってしまう点に注意は必要。

狡猾な漂流者、ジェイス/Jace, Cunning Castaway

神話レアのプレインズウォーカーであるものの、除去カードの多いエスパーコントロール対策にもなる枠圧縮カード。レアよりも神話レアワイルドカードが余りやすい本ゲームの性質上、余力があれば持っておいて損はない。

波濤牝馬/Surge Mare

クリーチャーのタフネスが全体的に貧弱な青単アグロにおいて、対アグロデッキとして活躍する。